Xremap という神ツールがあり、5 年以上お世話になっている。一ヶ月前くらいから、下記ブログで言及されている Rust 版 の Xremap を触って、自由度の高さに感動した。理論上全てのキーを好きなように変更することができる。
Linux 用キーリマッパー xremap を Rust で書き直した - k0kubun’s blog
今回試したこと
私は以前から「分離式キーボード」という煩悩を抱えてしまっていて、一度は離脱したものの、やはりあの快適さを忘れられず、どうにかして似たようなことができないか、気がつくと考えている。私が欲しいと思っている分離式キーボードの仕様はこうだ。
- 無線接続。できれば、Bluetooth ではなく USB ドングルを使った 2.4GHz の接続方式が良い。Linux の Bluetooth には不安が残るので。
- パンタグラフかメンブレン。メカニカルだと高さを許容できず、パームレストが必要になってしまうので
- Type-C で充電できる。もしくは乾電池でも良い。
無線というのが最も大事で、移動の際に面倒がなくて良い。Thinkpad が分離式キーボードを出してくれたら 10 万円でも買うのだが、残念ながら上記を満たすキーボードは市場に存在しない。
そこで、今回、 Xremap とテンキーでソフトウェア的に実現できないか試してみたが、駄目だった。駄目だった理由は、テンキーだと、ソフトウェア的に使えないキーが多すぎるためだ。00
とか NumLock
は、 OS への入力が違いすぎてリマップできない。これは買う前には分からなかったな…
ちなみに Xremap 以外では keyd
という似ているコンセプトのツールもあり、そちらはデバイス毎に細かく設定できるため試してみたが、惜しいけど駄目だった。 keyd
の overload
や timeout
という機能で、単押しの場合と長押しの場合で別のキーを割り当てられるのだが、複数のデバイスだと高速に入力した時の挙動がおかしくなってしまう。それがなかったら、できていたと思う。
今後
恐らく自分は分離式キーボードを知ってしまったため、現状使っている Thinkpad Trackpoint 2 では一生満足できないだろう。そのため、分離式キーボードへの旅は今後も続けていくつもりだ。今回の件で、小手先で実現できないことが分かったため、長期戦で臨む方針を立てた。
私の欲しいキーボードを実現する方法としては、下記 2 つのどちらかしか無いと思う。
- Thinkpad Trackpoint 2 を物理的に割る
- テンキーを QMK 化する
1)
の方法はラディカルだが、一番現実的かと思っている。 人はなぜキーボードを切断してしまうのか - TODESKING というブログでも似たようなことをされている方はいるので、今回、余ってしまったテンキーで練習して、いけそうだったら Thinkpad Trackpoint 2 を割ろうと思う。テンキーは恐らく犠牲になるだろう、ごめんね。
基盤の上に電線があるはずなので、まず電線と基盤を分離して、基盤だけ割って、電線をどこかに押し込めば、理論上は可能なんじゃないかと思っている。片方のキーがまるごと消えるので、Thinkpad Trackpoint 2 をもう一個買うのはやむを得ないと思う。
2)
の方法は、それなりの勉強が必要だ。私は電子工作系の知識がまるでないので、電子回路の勉強や、 QMK を繋いで設置するのを頑張らなくてはいけない。C 言語の勉強も必要だ。そして、無線テンキーを改造している事例が調べても出てこないので、自分で道を切り開く必要がある。
この方法を取る場合、下記の記事がめちゃくちゃ参考になりそう。
とにかく、じっくりと時間をかけてやるのが大事だ。現状の分離されていないキーボードも、あと 1 年で分離されると考えると、我慢できるというものだ。
仕事しよう。