orz配列が最適なキーボード環境だと気づいた

投稿: 2025年12月8日

orz配列という入力方式を導入してから約1年が経過した。もともとさまざまなキーボードや配列を試してきたが、現在のところこの環境に不満はほとんどなく、キーボード入力において一つの完成形に近づいたと感じている。

これまでのキーボード遍歴

左右分離型や自作キーボードを試していた時期もあったが、最終的には以下の要件が必須と感じた。

  • 無線での安定性。机の上をすっきりさせたい。
  • Type-C で充電できること。
  • (少なくとも日本で)簡単に入手できること。

自作の無線化は安定性の面で課題が多かったので、諦めて市販の無線キーボードをベースに自分好みにカスタマイズする方向に切り替えた。

配列についても変遷があった。大学生までは普通に日本語配列を使っていたが、その後エンジニアになってから英字配列に移行した。左右対称で見た目が美しいと思って8年くらいは使い続けたが、スペースキーが長すぎて親指まわりのキーを活かせないという点がもったいないと思っていた。 自作キーボードに手を出してから、 Corne Cheery のように、親指を押すことによってレイヤーを変化させるという概念を知り、これはもう日本語キーボードを試すしかないとなった。

日本語配列とorz配列

日本語配列に戻した際に気になったのが、エンターキーが遠いということだ。これを解消する手段として見つけたのがorz配列だった。右手のホームポジションを1列右にずらすことで、英字配列と同じ距離感覚でエンターキーを押せるようになる。分離式キーボードほどではないが、肩もほんの少し開くため、入力姿勢としても自然になる。

詳しくは、以下の記事を参考にされたい。自分はこの記事に非常に共感した。

https://gofort.net/2023/01/31/orz-layout/

orz配列の他の採用理由として、中央にある「Y」や「B」のキーを左右どちらの手でも打てるようにできるというのもある。自分は中央に2つずつ配置しており、たとえば「TOKYO」のように右手が詰まりやすい単語でも、左手でYを打つことで左右交互打鍵が可能で、負荷を分散できる。キー数に余裕のある通常の日本語配列キーボードならではの利点だと思う。

ロジクールMX Keys Miniと安定性

で、どの日本語配列キーボードが良いのかという話になっていくのだが、さまざまな候補を検討した結果、現在はロジクールのMX Keys Miniを使っている。理由は以下。

  • シンプルに打ち心地が、メカニカルキーボード以外では最高級。
  • テンキーレスでコンパクトで、持ち運びも容易。
  • Logi Bolt レシーバーだと常時安定した接続を維持できる。

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ちょいちょい白いキーが入っているのは、使わなくなった英字配列のキーボードから抜き取ったため。ツートーンで個人的には気に入っている。

Bluetooth だと Linux の場合は接続されるまでにラグがあったりするので、 Logi Bolt は安心できる。 Bios 設定するときも使えるのもたまに便利。

キー配列については、右手を1列シフトすることで失われる記号キー ( ], \ ) をどう補うかが課題になる。真ん中のキーに \ を割り当て、 ] については右シフト単押し(タップ)で代替するという、やや妥協した解決策をとっている。たまにミスタイプしてしまうこともあるが、まあこれは仕方ないかな。

またorz配列とは直接は関係ないが、前に本ブログで言及した通り、TAB を ESC にリマップしている。

改善の余地はあるが、現状には満足

もう少しカスタマイズすれば更に良くなると思いつつ、現状の構成には非常に満足している。orz配列を考案した人には頭が上がらないし、それを実現可能にする自由度と安定性を備えたロジクールのキーボードにも感謝している。少なくとも現時点では、これが自分にとってのエンドゲームだと感じている。