ブログを作った

Web 系エンジニア歴が 10 年以上過ぎ、ついにブログを作った。なぜこのタイミングで作ったのか、どういうモチベーションなのかを今のうちに書いておこうと思う。

Web 系エンジニア歴が 10 年以上過ぎ、ついにブログを作った。なぜこのタイミングで作ったのか、どういうモチベーションなのかを今のうちに書いておこうと思う。

技術記事の執筆環境の変遷

文章を書くこと自体は好きで、2016 年くらいからずっと技術記事は書き続けている。Qiita を遡ってみたら、最初の投稿は 2015 年 12 月だった。

Mechanize で get する時に http://を省略してはまった件

Qiita は 2022 年現在ではポエムのプラットフォームみたいになってしまっているが、 当時は技術記事を書く場所といえば Qiita 一択だった。 はてぶとか Wantedly のブログ機能に書いている人も一定数いたが、やはりプラットフォームという点ではとりあえず Qiita 書いとけみたいな風潮があった。

自慢になるか怪しいが、私の Qiita の Contribution は 10,000 を超えており、人気の記事では「いいね」が 1,700 を超えているものもある。はてぶも確か 600 くらいついた記憶がある。

OSS のデータ可視化ツール「Metabase」が超使いやすい

2018 年頃に Dev.to が話題となり、当時は自分はシリコンバレーに憧れがあったので、 Dev.to のアカウントを作り、英語で記事を書きまくった。 フォロワーが 1,600 人いて DEV Moderator にもなっているので、そこそこプラットフォームに貢献したのではないか、と思っている。下記の記事はけっこう伸びた。

5 reasons why Git based resume is awesome

当初 Dev.to に日本語で記事を書いている人がけっこう多かったような気がするが、現在はあまり聞かない。 個人的に Dev.to は記事が多い割に SEO でひっかかることが少なくて、最近は記事を書いても伸びないことが多く、ほとんど見なくなってしまった。 ちなみに Dev.to は OSS Capital というところから出資を受けており、企業向けにカスタマイズしたフォーラムを提供することで収益を上げているっぽい。(多分)

2022 年現在、日本での技術記事のプラットフォームは Zenn 一強時代なのではないだろうか。 私が Twitter でフォローしている有名な開発者 (@mattn さん、 @takepepe さんなど) は Qiita から Zenn に移行しているし、 SEO でも引っかかるし、何よりサクサクで使いやすい。 記事の質も高く、個人的に投げ銭したこともある。

私も 2022 年からは Qiita で書くのをやめて、 Zenn に一本化した。一番伸びた記事はこれで、業務委託先の方も取り上げてくれて嬉しかった。

Fastify DX というフルスタックなフレームワークは伸びるか?

ではなぜ、2022 年のこのタイミングで今更、自身のブログを開設したいと思ったのだろうか?

本ブログ開設のモチベーション

本ブログを開設した理由は 3 つある:

  • (1) 技術以外の記事も書きたいため
  • (2) プラットフォームに左右されないものを作りたかったため
  • (3) 好きなテキストエディタで書いて、記事は Git で管理したい

それぞれ見ていきたい。

(1) 技術以外の記事を書きたいため

sqldefXremap などで有名な @k0kubun さんのブログを何気なく読んでいた時に、ふと思った。

Treasure Data を退職しました

自分は技術的な記事は書いてきたが、このようにキャリアなど技術以外の考えを整理したり発信したことはなかったなと。普段色々考えているのだから、文章として整理したい気がした。 高校生の時に、受験勉強のために日記を書いていたが、それに近いかもしれない。公開されるというだけで、緊張感も生まれるので、更に効果があるはずだ。

私はあと 1 年以内に 30 歳という一つの節目を迎えるため、いま考えていることを残しておきたい。 35 歳くらいに、あーあの時はこんなこと考えていたなーと振り返れるものがあると良い。 技術ブログではその時に触っていた技術は振り返れるが、キャリアや人生についての考え方は、別途ためておく場所が必要。

(2) プラットフォームに左右されない、自分の場所を作りたいため

Qiita や Dev.to など、優秀なプラットフォームは多数あるのに、いつかは廃れてしまうのは、プラットフォームの性だろう。 逆に、今でも 2000 年代に書かれたようなサイトが話題になったり、個人ブログが検索結果に上がってきたりするのは、 やはりコンテンツ自体はプラットフォームに依存しないということの証左だろう。

ブログを書く側としては、プラットフォームの流行り廃りに合わせてアカウントを作ったり、記事を移行したり、色々考えるのは面倒なので、もう自分でブログを作ってしまう方が良いのかもなと思った。 ただ、その場合、プラットフォームの恩恵である流入が期待できないので、そこはある程度割り切るか、 Twitter で頑張るなり SEO 対策するなりしないといけない。 だが、そもそもこのような自分のメモのようなブログに流入が必要かも怪しいし、 Twitter とか GitHub のプロフィールを読んでくれた人が見てくれるパターンも多そうなのでまあ許容かなと。

何よりプラットフォームを気にせず、書きたいことを自由に書けるというのが嬉しい。

幸いにも、2022 年には無料でブログを運用できる環境が整っている。 PHP + MySQL + Wordpress は過去のものとなり、代わりに Jekyll から始まり Hugo や Zola, Gatsby などの静的サイトジェネレーターが主流となった。 それに合わせて Contentful などの Headless CMS も台頭。 Netlify や Vercel, Cloudflare など静的サイトをほぼ無料で簡単にホスティングできるようにもなった。

本サイトは Hugo を使っているが ( sudo pacman -S hugo でインストールできたため) 、今後はブログの運用は更に楽になっていくのだろう。

ちなみに Hugo でいうと arabica というテーマを使わせてもらっており、 ミニマルで気に入っているものの、カスタマイズの必要性からテーマは自作しようと思っている。 だが、経験上ブログのテーマにこだわると、肝心の記事の作成が疎かになってしまうことを知っているので、一旦ほぼカスタマイズせずに運用することを決めた。

(3) 好きなテキストエディタで書いて、記事は Git で管理したい

これはエンジニアであれば自明だろう。自分が仕事及びプライベートで使っている PC 環境は

  • Arch Linux
  • i3
  • Fcitx5 + Mozc
  • Neovim

という、(割と一般的な Mac + VSCode な環境と比べると)特殊だと思うので、そこに最適化された執筆環境を整えたいというのがある。 よって、 Neovim + Markdown + Hugo + Netlify (or 別のホスティング環境) というワークフローでブログを作れたら良いなと思った。

ちなみに Neovim で日本語入力を快適にするために、 ノーマルモード遷移時に Fcitx を自動で OFF にしている。 パフォーマンスが心配だったが、今んとこ問題なさそう。

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-- ~/.config/nvim/init.lua

vim.api.nvim_create_autocmd({ "InsertLeave" }, {
  pattern = { "*" },
  callback = function()
    os.execute("fcitx5-remote -c")
  end,
})

自己紹介

ここで現在の自分の直近のステータスを紹介すると、

  • 2021 年 6 月に妻と一緒に宮古島に移住
  • 2021 年 8 月に米国スタートアップの CTO をやめ、フリーランスエンジニアに
  • 2022 年 7 月現在、気ままにフリーランスエンジニアを 1 年ほどやっている

という状態で、何が言いたいかというと、東京にいた時よりも何となく人との接触が減っているような気がしている。

とりあえず自分が何をしたいのか、どういうキャリア・人生を進んでいきたいのか、技術的な情報も含めて書き残しておくことで、誰かの役に立ったら良いと思う。あわよくば、読んでくれた人と何かの形で繋がれたら嬉しい。

続くか分からないが、書きたいことは色々あるので、続けていけたらと思う。

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